2025年問題の煽りで

昨年末頃からマスコミが2025年問題を取り上げてから、納期遅延が酷くご迷惑をおかけしました。やっと平常運転になりましたので、結局この騒動?は何なのか、ちょっとだけ紹介します。

2025年問題

「2025年問題」とは、磁気テープが、2025年を迎えることで再生・ダビングができなくなる可能性を指し、2019-2020年に報告された、IASA と 国連教育科学文化機関(ユネスコ)IFAPMagnetic Tape Alert Project レポートがベースとなっているようです。レポートを読むことができます。(外部サイト、英文)https://www.iasa-web.org/sites/default/files/publications/MTAP-Report-v.1.1.pdf

IASA/ユネスコのレポートでは、磁気テープ全体を差しており、音楽・映像の遺産を次世代へ残すためのアクションとして発表されたものです。基本的には、博物館、図書館、資料館向けへのメッセージのようですね。

英文を読むのもアレですので、簡単にまとめると下記のような内容です

  • テープの耐用年数と経年劣化
    テープ自体が時間とともに物理的に劣化し、カビが発生したり磁気特性が低下するため、映像や音声の品質が損なわれる
  • 再生機器の供給停止
    デッキの生産はすでに終了、補修部品も在庫がなくなりつつある。その結果、機器が故障すると再生ができなくなる。
  • デジタル化を急ぐ
    数年後を目標に、再生不能になる前にデジタル媒体に移したり、デジタル化しよう

なぜ2025年か

2021年 ユネスコ「世界視聴覚遺産の日」の動画レクチャーで「2025年までに移行」という目標が示されたのがきっかけのようです。オーストラリア国立フィルム&サウンドアーカイブも「Deadline 2025」と称して発表しています。

とはいえ、年を越したら急に映らなくなるわけでもありませんので、慌てる必要もありません。ただし、テープは確実に劣化していますので、これをきっかけに早めのダビングを検討していただけたら幸いです。

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